今回は、うつ病と闘病している時に心の拠り所となったものについてお話をしていきます。
体験談ですので、すべての人に当てはまるわけではないと思います。ただ、なにかの参考になれば幸いです。
Switchを買ってみたものの
APEXを始める
以前の投稿で、妻の勧めでSwitchを買ったお話がありました。欲しいけど、それだけしか理由がないので買う必要はないと思っていた私のお話です。
【備考リンク:「やりたい」だけでもそれは立派な理由です】
実際、Switchを思い切って買ったのですが、当然ゲームソフトも必要です。そして、その時買ったのが、「リングフィットアドベンチャー」でした。リングを持って、画面に合わせて運動するアレです。買った理由は、「面白そう。」ということと「最近運動不足だから、運動不足解消になるかな。」ということでした。まだ、「やりたい」だけでは行動できていない私がいますね。
診断される少し前なので、数週間は遊んだ気がします。ただ、診断されて気が抜けてしまったのか、まったく体が動かなくなるとリングフィットアドベンチャーで遊ぶことすらままなりません。
その結果、無料で配信をしていたFPSゲームのAPEX Legendsをやり始めます。今思えば、「対人ゲームであんなにアドレナリンが必要なゲームを、なぜ始めたんだ!おかしいだろ!」とは思います。
余談ですが、うつ病の時には
という理由で、Minecraftなんかが良いらしいですよ。
まあ、ゲームをしようかなという気持ちが出てきてからの話ではあるんですけど。そこまで行くのが一番大変ですから。
話は戻ります。
実は、元々私は妻の影響でニコニコ動画やYouTubeで配信をしている「ナポリの男たち」が大好きなんですね。ナポリメンバーのキーホルダーもぬいぐるみ達も部屋にあります。そしてその頃、ちょうどナポリメンバーのshu3さんが、ぶいすぽっ!の胡桃のあさんと歌衣メイカさんとチームを組んで、初めて大会に出るために特訓をしている時期でした。
最後にやったゲームが、三國無双2(PS2版)だった私がぬるぬる動くゲームにどれほど感動したことか。そして、FPSというシステムも初見だったので驚愕でした。とはいえ、うつ病で感情はほぼ動かないので、その感動はきっと妻に届くほどには表現されてなかったとは思います。
そしてAPEXをダウンロードして、やってみました。ただ、うつ病で情報処理能力が崩壊しているので、何をしているのか分かりません。そして、shu3の大会を含めた配信も見るのですが、展開が早くて何をしているのかさっぱり。アーマー交換をしようとしたshu3のアーマーが瞬時に盗られてしまい、裸で走ることになった事件なども、その時は意味が分からず数ヶ月後に大爆笑したのを覚えています。(知っている人にだけ分かる話をして、すみません。)
でも、せっかく出会ったゲームなのでやってみようかなと思いひたすらやりました。
一日中やっているのですが、全くうまくなりません。ウロウロして、敵に出会って瞬殺されて。それをひたすら繰り返していました。悔しくもなんともなく、上達もせず。脳が停止していたんでしょう。
あるVtuberとの出会い
そんな時に、妻から「VtuberですごくAPEX強い人がいるらしいよ。」と教えてもらいました。
それまで毎日仕事のことだけを考えて、休日もプライベートもすべて仕事のためにあるような生活をしてきた私。Vtuberという存在には、胡桃のあさんが初めての出会いでした。のあちゃんのAPEX配信もそれまで見ていたのですが、他の方とのコラボが多く情報量が多すぎてそのころの私には長時間は無理でした。脳が追い付かなくて。
そして、妻から告げられたVtuberの名前は「湊あくあ」さんでした。今は活動終了されていますが、すごく強いと有名な方です。そして、私に最適な理由が揃っていました。
情報量が程よかったこともありますし、一番はどんな状況でも相手の悪口を言わないところがありがたかったです。うつ病がひどい時は、自分とは関係がないことでも自分のことのように聞こえてしまいます。APEXは戦闘のゲーム。配信者によっては、汚い言葉で罵ったり、コメント欄が罵声で埋まったりする方もいらっしゃいました。
例えば、配信の中で「この仲間、使えないなあ!」という言葉が出ると、それが私に向けられた言葉に変換されてしまうんですね。私は画面越しで見ているだけなのに。今考えると変な話ですが、それが不可避な状態でした。
その中で、湊あくあさん(あくたん)は相手に敬意を持って話すことを心掛けていらっしゃいました。そして、リスナー(あくあクルーと呼ばれています。)にも呼び掛けるので、クルーも罵声を飛ばすコメントがほぼありませんでした。
長時間配信が救ってくれた
その頃、あくたんはソロでどこまで強さランクを上げられるかのチャレンジをしていました。なので、長時間配信が多かったんです。長時間になると、話すこともそこまで次々出るわけではないので、会話もまったりになります。それが心地よかったです。
うつ病になると、夜眠れません。睡眠導入剤を飲んでいても目が覚め、朦朧とする意識の中でぐるぐるといろんな嫌なことが意識を駆け巡ります。とはいえ、起き上がる元気もなく、なにかをする気力もなく。そして、妻と同じベッドで寝ているので電気を点けるのも気が引けます。
暗闇でなにかをするにも、ゲームをする気力はなく、YouTubeも動画が終わる度に次の動画を探す労力がかかります。そして見つけた動画が、汚い言葉であふれていたり情報量が多かったりすると、脳が疲弊してしまうのです。
正直、なにをするにも八方ふさがりの状態です。その中で、あくたんの長時間配信は救いでした。一度動画を回せば、7~8時間続けてくれていることもあります。汚い言葉を聞くこともなく、華があるプレイが見れました。そして、画面操作がいらないのでそのまま寝落ちすることも可能でした。
私が真似できるようなレベルのプレイではなかったので、私のAPEX技術は上がることはありませんでした。それでも戦闘ゲームでありながら、私の頭の中の意識内で起きる不毛な戦闘を回避してくれる癒しの空間でした。
長時間意識を飛ばしてくれるもの
私を救ってくれたのは、あくたんの長時間配信でした。
これに限らず、
このあたりの条件をできるだけ多く含んでいるものであれば、うつ病と戦う方の救いになるかもしれません。少し前に「アザラシ幼稚園」が話題になったことがありますよね。ああいったものでもいいと思いますし、多少能動的なことができるのであれば「あつまれどうぶつの森」や「マインクラフト」のようなゲームでもいいのかもしれません。
1つの救いに出会えることが、状況を少しずつでも好転させるきっかけになる可能性は十分にあります。
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