はじめに
特別に忙しいわけでもない。
人より努力している自覚もない。
むしろ、表面上は「普通」にやっているだけ。
それなのに、
そんな感覚を、長年抱えてきた人がいる。
周囲から見れば、
「怠けているわけでもないし、病んでいるようにも見えない」
だからこそ、この疲労は説明されず、理解もされにくい。
多くの場合、こう解釈される。
でも、それは原因ではない。
疲れているのは、性格の問題ではなく、構造の問題だ。
「何もしていない」という勘違い
まず、ひとつ確認しておきたい。
あなたが感じている「何もしていない」は、
外から見た“行動量”の話だ。
確かに、そうかもしれない。
だが、人は
行動だけで疲れるわけではない。
むしろ、多くの消耗は
「目に見えない処理」で起きている。
見えない消耗①:常時起動している観測装置
ギフテッド的視点を持つ人は、
無意識のうちに、常に「観測」をしている。
これらを、止めずに拾い続けている。
本人にとっては「当たり前」なので、
それを“作業”だとは認識していない。
だが、これは立派な情報処理だ。
例えるなら、
画面は静止しているように見えて、
裏で高負荷なアプリが常時動いている状態
何もしていないのに、
バッテリーが減っていく理由は、そこにある。
見えない消耗②:意味を補完し続ける癖
もうひとつ、大きな消耗源がある。
それは、
意味を補完し続けてしまうことだ。
多くの人は、
「言われたこと」をそのまま受け取る。
だが、ギフテッド的視点を持つ人は、
言葉の背後にある構造まで見てしまう。
しかも、それを止められない。
結果、
という現象が起きる。
なぜ「休んでも回復しない」のか
ここで、多くの人が混乱する。
それもそのはずだ。
なぜなら、
消耗している層と、休ませている層が違うから。
身体は休めている。
スケジュールも空けている。
でも、
つまり、
エンジンを切らずに、駐車しているだけの状態だ。
これでは、根本回復は起きない。
疲れやすさは「能力の高さ」とセットで現れる
ここで、重要な再定義をしておく。
あなたの疲れやすさは、
「弱さ」や「欠陥」ではない。
それは、
という能力の副作用だ。
高性能なCPUほど、
冷却設計を間違えると熱を持つ。
同じことが、人にも起きている。
問題は「使い方」を教わっていないこと
ここまで読んで、
こう思ったかもしれない。
じゃあ、どうすればいいのか?
重要なのは、
能力を下げることではない。
必要なのは、
つまり、
自分の仕様を知った上での運用だ。
この視点を持てるかどうかで、
人生の消耗度は大きく変わる。
このシリーズが向かっている場所
この第3本目は、
「あなたが壊れているわけではない」
という確認の回だ。
次に必要なのは、
それらを、
感情論ではなく、構造として扱うこと。
最終的にまとめるPDFでは、
これらを点ではなく設計図として提示する。
おわりに
何もしていないのに疲れる人は、
実は、ずっと何かをしている。
それが見えないだけで。
まずは、
自分を疑うのをやめるところからでいい。
理解は、回復の入口になる。

