本記事は Human Insight:観測フェーズ(行動外在化)シリーズ の一編です。
基礎となる概念は『行動が「自分の外側」に逃げていくとき —— 観測フェーズとしての自己理解』を参照してください。
行動の「実行」ではなく、「発生条件」を見つめる
行動を語るとき、私たちはしばしば
といった 「結果」側の指標 を基準に置きます。
しかし観測フェーズでは、評価よりも
行動が「発生するかどうか」が
どの地点で、すでに決まっているのか
という 発火条件の層 を見つめます。
行動が外在化しているとき、人は
という構造になりやすい。
たとえば――
これらは行動の準備に見えますが、
本当は「行動の手前で完結している行為」
として機能していることがあります。
ここで重要なのは
- それが悪いことでも
- 意志が弱いことでもない
ということ。
ただ、そこで力が消費されているというだけです。
「行動を始める前に」自分がやってしまうこと
観測フェーズの対象は
行動が始まる直前の
微細な心の動き・身体感覚・選択傾向
です。
たとえば次のような現象があります。
これらは
行動を邪魔している「敵」ではなく
行動と接続する前に現れる 保護反応
として観測します。
行動が外在化しているとき、
- 行動に触れる=「負荷に直面する」
- まだ触れない=「自分を守る」
という二層構造になっている。
つまり、
行動を避けているのではなく
「触れるための距離を測っている」
とも言えます。
観測フェーズでは「修正しない」
多くの自己改善は
という方向に向かいます。
しかし観測フェーズでは
まだ「直さない」
ことを原則にします。
理由はシンプルで、
観測が不十分なまま修正すると
認知構造そのものを見失うから
です。
行動の背景には
- 抵抗
- 違和感
- 負荷
- 恐れ
- 不全感
といった 名付けづらい身体的/概念的感覚 が存在します。
観測フェーズとは、
それらを
「悪いもの」として排除せず
まず そのまま配置し直す段階
と言えます。
まとめ
本稿で扱った論点を、次フェーズへの橋渡しとして整理すると――
観測は、改善の前段階ではなく
「まだ触れられていない部分を
自分の内側に戻してくる作業」
として機能します。
次稿では、
という 内的解釈層 に焦点を移します。

